「フェイスブックなど企業同士で膨大な量の個人データが共有されていた」というスクープで、アメリカのビジネス界に激震が走っている。
確かに、フェイスブックや、ネットフリックスが膨大な個人情報を駆使して、広告収入やデータ分析などの収益源にしていることは周知の事実だが、実態はそれ以上に根が深かったという話。
昔のライブドアのごとく、急成長して舞い上がってしまって、コンプライアンスが脳から吹っ飛んでしまった状態に陥っていたことが推測される。「株式市場は収益をうるさく言うし、まあこの位ならいいんじゃね?」的なノリで越えてはいけない一線をあっさりと越えてしまうという。
この辺、歴史的に過去に類を見ないビジネスモデルだけに、法規制は後追いになるから、グレーゾーンは広ーーい訳であり、だからこそ社内の倫理規範が重要だということがザッカーバーグ氏にもよくわかったことだろう(笑)Googleの非公式な理念と噂のある「Don’t Be Evil(邪悪になるな)」は、最先端を走り続ける企業にとって死活問題なんだということがよくわかる。なぜなら、自らを律するのは法律ではなく、自らの倫理規範だけなのだから。
ただ、大きな絵図でみると「それがどうした?」という要素も大きいことに気づく。
「まさかフェイスブックが無料で使えるのを、彼らが慈善活動でやってると思っていたわけではないでしょうね?」
フェイスブックは「課金されないし、なんていい企業なんだ、ザッカーバーグ氏は気さくでいい男だしね。」という印象だった訳で、それだけに裏切られた感が強いように思われるが、彼らはバリッバリの営利企業であり、個人情報を燃料にして運営しているのは公開された情報。まあ、確かに今回はやり過ぎと批判されても仕方ないが、「タダより高いものはない」ということわざを思い出してみるべきでは?